C++によるデリバティブ・ライブラリ構築の基礎
2017年1月17日(火)~ 全8回
- セミナー概要
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- 金融機関内部のクオンツチームでデリバティブのライブラリをつくり、プライシング、リスク管理、収益計算、及び規制対応を行うという戦略は、大手外資系金融機関が従来からとってきたものであり、日本の大手金融機関にもこの手法がひろがってきている。
- また、システムベンダーにおいても従来はマーケットやデリバティブ理論をあまり知らないプログラマーが”仕様”に基づいてコードをかいていましたが、CVAなどのロジックの高度化に伴い、理論とプログラミングを知っているクオンツが直接コードをかかないと生産性が落ちるという状況になっていています。
- これらの戦略には、マーケット、理論及び数値解法を熟知しているクオンツがソースコードをかくことで、新しいモデル、新しい商品、新しい計算手法を将来の拡張性を考慮しながらタイムリーに開発できるというメリットがあります。C++はコードの最適化によるパフォーマンスの向上を期待できる言語なので、クオンツの作るコア・ライブラリはC++でかかれていることが多い。
- 金融機関やシステムベンダーのクオンツはモデルの理論や数式展開をしっているだけでなく、プログラミングによりモデルや計算手法を実装できることが望ましい。コードをかくことで初めて具体的な実務上の問題点がみえ、モデル等の本質が理解できることも多い。クオンツだけでなく、トレーダー、リスクマネジャー、外部のコンサルタントも自分の(クライエントの)使っているシステムで実装されているコードがどのようにかかれているかを理解することは、システム開発やシステムを使う上で非常に重要である。
- 今回のセミナーでは、デリバティブ・ライブラリを効率的に開発する際のC++でのオブジェクト指向プログラミングの基礎を学びます。受講者のプログラミング知識を前提とはしないが、VBAで簡単なプログラミングができることが望ましい。受講者はVisual Studio 2015以降をインストールしたノートパソコンを毎回授業に持ち込むと学習が効率的になる。 。
- セミナー対象者
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- 金融機関のクオンツ、トレーダー
- 金融機関でデリバティブ、ALM、リスク管理、規制等の関係部署の方
- 監査法人でデリバティブ業務等の監査に携わる方、金融商品の評価業務、規制に携わる方
- デリバティブ、金融リスク、規制関係のシステム構築に携わる方
- VBAで簡単なプログラミングができる方
- マイクロソフトVisual Studio 2015以降をインストールしたノートパソコンを持ち込める方(ExpressやCommunityであれば無料でインストール可能)
- 開催スケジュール
- 日程
- 第1回:1月17日(火)
- 第2回:1月24日(火)
- 第3回:1月31日(火)
- 第4回:2月7日(火)
- 第5回:2月14日(火)
- 第6回:2月21日(火)
- 第7回:2月28日(火)
- 第7回:3月7日(火)
- 18:00 - 21:00
- 会場
- JAビル カンファレンス 401B
[アクセス] - 定員
- 25名
- 備考
- 毎回火曜日の開講です。
- 講師
- 高田勝己 (経歴詳細)
株式会社 Diva Analytics 代表取締役 - 受講価格
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- 受講料:400,000円(税抜)
フルタイムの学生の方は、5割引きで受講できます。
- 講義内容
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第1回 C++の基礎
- ・データ型
- ・定数と変数
- ・入出力
- ・式
- ・文
- ・関数
- ・標準ライブラリ
- ・名前のスコープ
- ・モンテカルロ法によるオプション・プライシング
- ・配列
- ・ポインタ
- ・関数ポインタ
- ・参照
- ・const型
- ・ポインタの2つのconst
- ・ライブラリstring型
- ・ライブラリvector型
- ・イタレータ
- ・クラス
- ・コンストラクタ
- ・関数と演算子の多重定義
- ・コピー・コンストラクタ
- ・代入演算子
- ・デストラクタ
- ・Rule of Three (five)
- ・行列のクラス
- ・ペイオフのクラス
- ・継承(Inheritance)
- ・多相性(Polymorphism)
- ・仮想関数(Virtual function)
- ・純仮想関数(Pure virtual function)
- ・SABRモデル
- ・動的メモリ
- ・shared_ptr
- ・unique_ptr
- ・デリバティブ商品の階層構造
- ・モデルの階層構造
- ・計算エンジンの構造
- ・静的キャストと動的キャスト
- ・スワップのプライシング
- ・イールドカーブ・クラス
- ・カーブ・ストリッピングによるモデル・オブジェクトの構築
- ・クローン
- ・動的プログラミングとテンプレート
- ・もう1つのsmart pointer
- ・Vanilla Option (Swaption)のプライシング
- ・ボラティリティ・キューブ・クラス
- ・カリブレーションによるモデル・オブジェクトの構築
- ・デザイン・パターン
- ・Random number generator
- ・ダイナミック・モデル・クラス
- ・コンポーネント間の対話
- ・エキゾッチック・オプションのプライシング
(注)講義内容は見直し等により変更になる場合があります。 - 申込み方法
- [申込みフォーム]に必要事項を入力し、送信してください。
送信されますと、弊社より確認メールが届きます。
FAXによるお申し込みをご希望の場合は[PDFの申込みフォーム]に必要事項をご記入の上、03-5544-8852 までご送信下さい。
申込書受領後、請求書が必要な場合は受講料の請求書をお送り致します。
確認メールに記載されている指定口座に開講日までに受講料を納入してください。納入を確認次第、申込み完了となります。
法人申込みの方で予算請求期日等の関係で開講日までに納入できない場合は、[お問い合わせフォーム]にて気軽にご相談ください。 - 運営規定
- 定員(25名)になり次第、受け付けを終了させていただきます。
一定の人数(通常は5人)に達しない場合は、開講日の1週間前までに未開講の旨をご連絡しますので、ご了承ください。