ISDA定義集でのRFRコンベンションのモジュール方式
2022年6月16日(木)~ 全2回
- セミナー概要
-
- RFRデリバティブでの変動金利コンベンションは、金利計算期間で計算される複利/平均RFRにPayment delayを適用して、固定金利の支払いとともに数営業日(TONAであれば2東京営業日、SONIAであれば0営業日)だけ後にずれる。しかし、債券やローン等の現物商品では、金利や元本の支払日は計算期間エンド日のままで、複利/平均計算で日々のRFRレートを参照する期間を前にずらす(Lookback, Observation period shift)か、最後の数日のみ同じRFRで横置きする(Lockout)ことで変動金利の決定を支払い日の数日前にして確実に金利支払いできるようにする。このような現物コンベンションのキャッシュフローを完全にヘッジしようとすれば、デリバティブも現物のRFRコンベンションで行う必要があるが、ISDA定義集に現物コンベンションが定義されることにより、契約書・コンファメーション・タームシートの用語統一や標準化が進み、デリバティブでの現物RFRコンベンションの適用が促進されることとなる。
- 2006年ISDA定義集の変動金利オプション(FRO)のセクションで、従来のオーバーナイト複利金利は、GBP-SONIA-Compound, JPY-TONA-OIS-CompoundやSD-Federal Funds-H.15-OIS-Compoundというように、オーバーナイト金利を複利計算したレート自体が変動金利オプションとして定義されていた。2021 ISDA定義集では変動金利オプションとして、これらに複利の属性を外したオーバーナイトRFRそのものが加わる。これは、例えば、GBP-SONIA, USD-SOFR, JPY-TONAといったもので、ここではFixing Day(複利/平均で参照されるオーバーナイトの営業日都市)やフォールバック金利だけが定義され、RFR複利の属性はその単純平均とともに、Observation Period Shift、LookbackやLockoutと共に変動利息額を定義する条項に追加されることになった。
- 主にドルのコンベンションである単純平均や複利/平均計算フォームラにおける日々のRFRに対する上限金利(Daily capped rate)と下限金利(Daily floored rate)も指定することができ、こういった属性もマーケットでプライシングされることになるであろう。
- 今回のセミナーでは、ISDA定義集に追加されたRFRコンベンションをトレーディングやシステム開発といった観点から整理し、様々なRFRコンベンションを持つスワップのプライシングを考えていく。
- セミナー対象者
-
- 金融機関に勤務するクオンツ、トレーダー
- 金融機関のデリバティブ、ALM、リスク管理等の関係部署の方
- デリバティブ業務等の監査に携わる方、金融商品の評価業務に携わる方
- デリバティブ、金融リスク関係のシステム構築に携わる方
- 微分積分の計算に抵抗のない方
- 開催スケジュール
- 日程
- 第1回:6月16日(木)
- 第2回:6月23日(木)
- 18:00 - 21:00
- 会場
- ZOOM オンライン
- 定員
- 25名
- 講師
- 高田勝己 (経歴詳細)
株式会社 Diva Analytics 代表取締役 - 受講価格
-
- 受講料:100,000円(税抜)
フルタイムの学生の方は、5割引きで受講できます。
- 講義内容
-
第1回 ISDA定義集でのRFRコンベンションのモジュール方式
- ・2006と2021 ISDA定義集
- ・変動金利オプション
- ・コンパウンド金利
- ・アベレージ金利
- ・Lookbackの詳細
- ・Observation Period Shiftの詳細
- ・Lockoutの詳細
- ・Payment Delayの詳細
- ・RFRインデックスとRFRアベレージ指標
- ・RFRコンベンションの営業日カレンダー指定
- ・SOFRスワップの2つの営業日カレンダー
- ・コンパウンドRFRの評価
- ・アベレージRFRの評価とコンベクシティ調整
- ・Lookback及びLockoutの評価
- ・Observation Period ShiftとPayment Delayの評価とコンベクシティ調整
- ・RFR通貨スワップのような外貨担保の場合の評価
(注)講義内容は見直し等により変更になる場合があります。 - 申込み方法
- [申込みフォーム]に必要事項を入力し、送信してください。
送信されますと、弊社より確認メールが届きます。
FAXによるお申し込みをご希望の場合は[PDFの申込みフォーム]に必要事項をご記入の上、03-5544-8852 までご送信下さい。
申込書受領後、請求書が必要な場合は受講料の請求書をお送り致します。
確認メールに記載されている指定口座に開講日までに受講料を納入してください。納入を確認次第、申込み完了となります。
法人申込みの方で予算請求期日等の関係で開講日までに納入できない場合は、[お問い合わせフォーム]にてご相談ください。 - 運営規定
- 定員(25名)になり次第、受け付けを終了させていただきます。
一定の人数(通常は5人)に達しない場合は、開講日の1週間前までに未開講の旨をご連絡しますので、ご了承ください。