LIBOR移行の金融工学

2019年5月14日(火)、5月21日(火)全2回

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セミナー概要
  • 銀行間の短期無担保貸し出し市場の縮小やLIBOR不正を背景に、LIBOR、EURIBOR、TIBOR、CDORといったいわゆるIBORの信頼性が揺らいでいるところに、LIBORの公表を監督しているFCA(英国のThe Financial Conduct Authority)は2022年からパネル銀行にLIBORの提出を義務付けないと表明。デリバティブで参照されるIBORが廃止された場合のフォールバックに関する市中協議文書をISDAが公表し、リスクフリーの代替金利やIBORを複製するためのスプレッドの決め方に関して一定のコンセンサスが得られると、一気にIBOR廃止は現実味を帯びてきた。
  • デリバティブ、ローンや債券で参照されるIBORを各通貨ごとのリスク・フリー金利(RFR)として選ばれたON金利で構成されるリスクフリーなターム物金利に徐々にかえていく方法を検討するワーキング・グループが先進各国の中央銀行内に制定されている。ここでは、ローンや債券等の現物商品を含めた標準的なフォールバック案を議論しており、ISDAの市中協議でコンセンサスが得られたリスクフリーの複利後決め金利よりは、短期OIS金利等のリスクフリーの前決め期間金利が望ましいとされている。
  • 既存の取引で参照するIBORをリスクフリーの期間物金利で代替するフォールバックの問題とは別に、IBORを参照する商品からON金利で構成されるターム物金利を参照する新しい商品への移行問題がある。この2つの問題は密接に絡み合い、IBORが廃止となった場合、フォールバックでIBORからリスクフリー金利に置き換わる既存取引とマーケットで主流となる新しい取引は同じであることが望ましい。
  • インターバンク市場や顧客市場の将来を総合的に考えると、IBOR移行後のシステム対応としては、バックワード・ルッキングなターム金利とフォワード・ルッキングなターム金利を参照する両タイプのスワップや金利オプションのプライシングや評価の問題を考えればよい。
  • 今回のセミナーでは、1) IBORからリスクフリー金利への移行の過渡期において、フォールバックを考慮したIBORを参照するデリバティブのプライシング・評価の問題、及び2)リスクフリー金利を参照する新しい商品のプライシング・評価の問題を、スワップの評価、金利オプションの評価及び金利モデルという側面から論じる。
セミナー対象者
  • 金融機関に勤務するクオンツ、トレーダー
  • 金融機関のデリバティブ、ALM、リスク管理等の関係部署の方
  • デリバティブ業務等の監査に携わる方、金融商品の評価業務に携わる方
  • デリバティブ、金融リスク関係のシステム構築に携わる方
  • 微分積分の計算に抵抗のない方
開催スケジュール
日程
  • 第1回:5月14日(火)
  • 第2回:5月21日(火)
時間
  • 18:00 - 21:00
会場
JAビル カンファレンス 301B
[アクセス]
定員
25名
講師
高田勝己 (経歴詳細)
株式会社 Diva Analytics 代表取締役
受講価格
  • 受講料:100,000円(税抜)
  • 回別受講料:1回につき60,000円(税込)

フルタイムの学生の方は、5割引きで受講できます。

講義内容
第1回 新しいスワップ評価とフォールバック
  • ・Backward-lookingなリスクフリー・ターム金利
  • ・Forward-lookingなリスクフリー・ターム金利
  • ・SOR、THB Fixing、MIFOR等の合成金利のフォールバック
  • ・リスクフリー・Overnight Index Swap(OIS)の評価
  • ・OIS Indexed Swap(OIS^2)の評価
  • ・カーブの不連続性
  • ・フォールバックのモデリング
  • ・Historical Mean/Median spot spread方式
第2回 新しい金利オプション評価と金利モデル
  • ・フォワード測度の拡張
  • ・OIS Cap/floorの評価(後決め、前決め)
  • ・OIS Swaptionの評価
  • ・SABRモデル
  • ・LIBOR Market Model
  • ・Cheyetteモデル
  • ・フォールバックでの価値移転

(注)講義内容は見直し等により変更になる場合があります。
申込み方法
[申込みフォーム]に必要事項を入力し、送信してください。 送信されますと、弊社より確認メールが届きます。
FAXによるお申し込みをご希望の場合は[PDFの申込みフォーム]に必要事項をご記入の上、03-5544-8852 までご送信下さい。
申込書受領後、請求書が必要な場合は受講料の請求書をお送り致します。
確認メールに記載されている指定口座に開講日までに受講料を納入してください。納入を確認次第、申込み完了となります。
法人申込みの方で予算請求期日等の関係で開講日までに納入できない場合は、[お問い合わせフォーム]にてご相談ください。
運営規定
定員(25名)になり次第、受け付けを終了させていただきます。
一定の人数(通常は5人)に達しない場合は、開講日の1週間前までに未開講の旨をご連絡しますので、ご了承ください。
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